皆さん、こんにちは。東京都世田谷区を拠点として、注文住宅・新築工事やリフォーム・リノベーション工事手掛ける川津工務店株式会社です。
新築住宅を建てたいけれども、どうやら土地目一杯に建てられるわけではないらしい。
では、一体どのくらいまで建てられるの?
それは「建ぺい率」と「容積率」で決まります。
今回は家づくりを考えるうえで初手となる、「建ぺい率」と「容積率」について解説。
自分の土地の「建ぺい率」と「容積率」の調べ方などについても、紹介します。
■「建ぺい率」と「容積率」とは?
「建ぺい率」・「容積率」とは、「この土地は、このサイズまでの建物なら建築してOK」という指標です。
「建ぺい率」とは、敷地面積に対する建築面積(建物を真上から見た時の面積)の割合を意味します。
そして「容積率」とは、「敷地の面積と、建物の延べ床面積(全フロアの合計面積)の割合」を示すもの。
いずれも、敷地内に一定の空隙を確保することで、日照や通風を保証したり、隣家が出火した時の防火や避難ルートをキープすることや、都市景観を守ることなどを目的としています。
■「建ぺい率」と「容積率」は土地ごとに条件を調べる必要がある
「建ぺい率」と「容積率」エリアごとに上限が決められており、例えば「建ぺい率」ならだいたい30〜80%のあいだ、容積率なら、50〜1300%のあいだで設定されています。
この上限値をオーバーすると、法令違反になってしまいます。
上限は「用途地域」によって変わります。
用途地域とは、市街地を計画的に形成するために、13地域に分けられたエリアのこと。
13地域のうち8地域が住居系で、「第一種低層住居専用地域」「第二種中高層住居専用地域」などがあります。
残りの5地域は、商業系と工業系になります。
また容積率に関しては、用途地域に加えて「土地に面する道路の幅による制限」もかかってきます。
土地に面した道路の幅が狭い場合と、容積率は低めになる傾向があります。
■「建ぺい率」と「容積率」の調べ方とその計算方法は?
建ぺい率や容積率は、建設予定の市区町村役場の都市計画課に問い合わせると調べてもらえます。
世田谷区では、「都市計画図」という建ぺい率や容積率を記載したマップを公表しており、インターネットでも調べることができますよ。
各エリアは用途地域によって色分けがされています。
たとえば上馬5丁目や鶴巻一丁目は水色なので、都市計画図の左下にある凡例を見ると、
「第1種低層住居専用地域」であることがわかります。
1~2階建ての低層住宅がゆったり立ち並ぶような住宅街ですね。
そして建ぺい率・容積率は、地図上に書かれている円の、上から2番目に記載されています。
添付図参照元|世田谷区ホームページ - 世田谷区都市計画図
では実際に、どのくらいのボリュームの家が建てられるのか、シミュレーションしてみましょう。
仮に敷地面積が100㎡、「世田谷区都市計画図」を参照して用途地域が「第1種低層住居専用地域」、そして建ぺい率・容積率が、それぞれ50%、100%という条件で計算してみます。
まず建ぺい率については、
100㎡×50%=50㎡、と、13は50㎡まで建築できることになります。
(この時、庇や軒が1m以下なら建築面積には含まれません)
だったら3階建てにすれば、延床面積が50㎡×3階=150㎡の家が建てられる……ということになりますが、喜ぶのは尚早。
ここで容積率がかかってきます。
容積率は100%なので、建てられる延床面積は100㎡が上限ということに。
したがって、単純に床面積だけで考えるのなら、各階の床面積が50㎡の2階建てということになります。
けれども1階=50㎡、2階=25㎡ 3階=25㎡
にすれば、3階建てが建てられるのでは?と思われるかもしれません。
ここで最初に登場した「用途地域」が関係してきます。
今回は「第1種低層住居専用地域」と仮定しているので、建物の高さは10mまで。
絶対に不可能、というわけではありませんが、3階建ては建てにくくなります。
■建ぺい率や容積率は緩和される場合がある
家を建てたいエリアは決まった、しかしこのエリアの建ぺい率や容積率だと、理想の家づくりにはちょっとスペースが足りない……ということもあるかもしれません。
しかし、諦めなくても大丈夫。
建ぺい率や容積率には特例措置で、条件が緩和されるケースがあります。
まず、建ぺい率の緩和条件として、「角地」があります。
敷地が道路の2面に面しているような角地の場合※、建ぺい率が10%プラスされます。
※特定行政庁が指定するもの
もう一つ、主要構造部を鉄筋コンクリートなどでつくり、開口部に防火ドアや防火窓を設置した「耐火建築物」も、建ぺい率が10%プラスされます。
ただし耐火建築物をつくるのにはそれなりにコストを要し、あまり一般的なケースでないことは、覚えておきましょう。
容積率緩和の特例にも、いくつか条件があります。
「特定道路から一定範囲内の土地」、すなわち幅員15m以上の道路(特定道路)から一定範囲内の土地は、容積率が緩和されます。
屋根付きのガレージやビルトインガレージ、地下室も、容積率緩和の対象となります。
また、ロフト、吹抜け、バルコニーなどは、延床面積から除外できます。
ただしロフトは高さが1.4m以下、バルコニーは外壁からの出幅が2m以下などの条件を満たす必要があります。
■建ぺい率や容積率、オーバーするとどうなる?
建ぺい率や容積率の上限を守っていない建物は、「違法建築」となってしまいます。
罰則は設けられていませんが、違法建築は売却する時などに重大なペナルティが生じます。
たとえば、建て替えをしたくても住宅ローンの審査に通りにくくなったり、以前と同じ規模の建物を建てられなくなったりする可能性があります。
また違法建築であることを、不動産広告や契約書類に明記しなければならないので、売却する上で不利に働きます。
■建ぺい率・容積率以外にも制限はいろいろ!
限られた敷地を最大限有効に使う家づくりは、地域密着型の川津工務店にお任せください。
家づくりにおいては「北側斜線制限」や「日影規制」など、他にも守らなければならない基準があり、建ぺい率や容積率だけで単純にボリュームを決められません。
こうした規制はエリアの特性とも密接に関係してくるので、地域密着型の工務店に依頼するのが安心です。
川津工務店は、世田谷区を拠点とした地域密着型の工務店です。
創業のきっかけも、代表が世田谷区に住み始めて、自身が住んでいるエリアに地元に根付いた建築会社がないと感じたことが始まりでした。
腕利きの大工たちによるていねいな仕事に定評があり、ご予算と理想をすり合わせながら、最適なご提案が可能です。
ヒアリングの段階では設計士が家づくりにかける思いをじっくり傾聴。
かなえたいこと、不安に思っていることなど、なんでもざっくばらんにお話ください。
ご予算の範囲内で最大限のご提案をいたしますので、コスト的にちょっと不安で……という方も、お気兼ねなくご相談くださいね。
お客さまに寄り添い、暮らしの不便を解決することが、「住まいの萬屋(よろずや)」である私たちの喜びです。
新築はもとより、ライフスタイルに合わせたリフォームやさまざまな不具合への対応など、どんな小さなご相談でも喜んで承ります。
地域に根差す工務店として、最高の住まいをつくるお手伝いができればと思っています。
お困りごとがあれば、まずはお気軽にご連絡くださいね。
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