押入れをウォークインクローゼットにリフォームする前に!費用相場と失敗しない注意点をプロが解説

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皆さん、こんにちは。

東京都世田谷区を拠点とし、注文住宅・新築工事やリフォーム・リノベーション工事を手掛ける川津工務店株式会社です。


ご自宅に、かつて布団を収納していたものの、今では持て余し気味の「押入れ」はありませんか? 生活スタイルが和室中心から洋室中心へと変化する中で、「奥行きが深すぎて奥の物が取り出せない」「洋服を畳むより吊るして収納したい」といったご相談をいただく機会が増えました。


こうした背景から、最近では古い和室の「押入れ」を、洋服から小物までたっぷり収納できる「ウォークインクローゼット(WIC)」へとリフォームするケースが非常に増えています。


そこで今回は、押入れをウォークインクローゼットにリフォームする際の費用相場や、施工前に知っておきたい注意点、そしてリフォームを成功させるためのコツを、家づくりのプロが解説します。




■なぜ今「押入れをクローゼットにする」リフォームが人気なのか?



暮らし方の変化や収納スタイルの多様化により、「押入れをクローゼットに変える」リフォームが注目されています。ここではその背景を見てみましょう。



・ライフスタイルの変化が背景に

かつて主流だった和室中心の暮らしから、洋室中心の生活へと移り変わる中で、収納のあり方も変わりました。畳の上で布団をしまう生活から、フローリングの部屋でベッドで寝るスタイルに。また衣類の種類が増え、「畳む収納」から「吊るす収納」へとシフトしています。押入れのままでは、洋服を効率よく収納することが難しく、クローゼット化のニーズが高まっています。



・押入れ特有の「使いにくさ」とは?

押入れは本来、布団をしまうための収納。奥行きが深く(約80〜90cm)つくられているため、洋服や小物を入れると奥がデッドスペースになりがちです。また布団を上下に分けて置くための「中棚」があり、ハンガー収納の妨げになります。さらに密閉性が高く湿気がこもりやすいため、通気性が悪くカビが発生しやすいのも欠点です。



・ウォークインクローゼット化する最大のメリット

ウォークインクローゼットにすることで、収納量が格段にアップします。スペースを立体的に活用できるため、洋服を吊るしたまま保管できるだけでなく、靴やカバン、季節ものの家電などもまとめて収納可能です。必要なものをすぐに取り出せる動線の良さも魅力で、衣替えの手間を減らし、暮らしの快適さを高めるリフォームとして人気を集めています。



■押入れリフォームの種類と費用相場



ひとくちに押入れといっても、リフォームの内容によって費用は大きく異なります。目的や希望に合わせた3つのタイプを見ていきましょう。



1.【簡易クローゼット化】中棚撤去+ハンガーパイプ設置

費用相場:3万円〜10万円/工期:半日〜1日


押入れの中棚を撤去し、ハンガーパイプを取り付けてクローゼット風にする、最も手軽な方法です。ふすまをカーテンやロールスクリーンに変えることで、コストを抑えながら見た目もスッキリします。ただし、床や壁の強度・湿気対策は十分でないことが多く、長期的には補強や調湿対策が必要です。



2.【本格クローゼット化】床・壁の補強と扉交換

費用相場:10万円〜25万円/工期:3〜4日


押入れを完全なクローゼットとして使いたい場合には、床の補強や壁の仕上げ、扉の交換を行います。ハンガーパイプをしっかりと支える構造を整え、内装も洋室仕様に仕上げます。十分な耐久性と使いやすさを確保できる、標準的なリフォームです。



3.【ウォークインクローゼット化】収納スペースの拡張

費用相場:20万円〜55万円(範囲や内装仕様による)/工期:1週間〜


隣接する床の間や部屋の一部を取り込み、人が入れるウォークインクローゼットにすると、片付けるのも取り出すのもラクになります。収納力があるので、衣替えの手間を減らせるのも魅力です。一般的なふすま2枚分の押入れを本格的なクローゼットにする場合、おおよそ20万円前後が目安です。



■押入れリフォームで後悔しないための注意点



せっかくリフォームするなら、長く快適に使える空間にしたいもの。施工前に必ず確認しておきたいポイントを紹介します。



・床の補強工事は「必須」

押入れの床は、従来の住宅では布団の重み程度しか想定していないつくりになっている場合が多く、人が出入りしたり、衣類や収納ケースを載せたりすると、床がたわむおそれがあります。床下に根太を追加したり、構造用合板を重ね張りするなど、必要に応じて補強を行いましょう。



・カビ、結露対策を徹底する

押入れは北側の壁際に設けられていることが多く、もともと湿気がこもりやすい場所です。クローゼット化することで密閉性が高まると、さらに湿度が高くなるおそれがあります。断熱材を充填して外気との温度差を軽減したり、調湿機能のある壁材(珪藻土など)を使うことで、湿気を抑えることができます。ルーバータイプの扉や小型換気扇の設置も効果的です。



・賃貸物件のリフォームは原則NG

賃貸住宅の場合、退去時に原状回復が求められるため、基本的には壁や床を壊すようなリフォームはできません。突っ張り棒や簡易ラックなどの取り外せるDIYで工夫するのが現実的です。



■理想を叶える!ウォークインクローゼットリフォーム成功のコツ



満足度の高いリフォームにするためには、設計段階での「具体的なイメージづくり」が鍵になります。



・「何を」「どれだけ」収納するか明確にする

まず、吊るしたい服・畳みたい服・小物の量をリスト化しましょう。スーツケースや季節家電も収納する場合は、そのスペースも見込んでおくことが大切です。収納するものを明確にすることで、棚の高さやパイプの位置、照明計画がスムーズに決まります。ハンガーパイプの高さは、ジャケットやシャツ、ロングコートなど、衣類の丈に合わせて段違いに設けるのがポイントです。



・「深い奥行き」をどう活かすか考える

押入れの奥行き(約80〜90cm)はWICに最適です。たとえば前後にハンガーパイプを2列設置して、奥をオフシーズン用、手前を普段使いに、ということも。片側を棚、もう片側をハンガーにしたり、L字にレイアウトすることで収納効率を最大化できます。



・家族それぞれの収納ゾーンを決めて使いやすくする

クローゼットを家族全員で共有するファミリークローゼットにする場合、あらかじめ家族ごとにゾーンを決め、ハンガーパイプや棚を振り分けておくと使いやすさが格段に上がります。無秩序に使うと、気づけば誰の服がどこにあるか分からなくなり、クローゼット内の収拾がつかなくなってしまうこともあります。


・ウォークスルータイプで動線を効率的にする

押入れの位置にもよりますが、ウォークインクローゼットを通り抜けできる「ウォークスルータイプ」にすると、家事や身支度の動線がぐっとスムーズになります。たとえば寝室や洗面脱衣室、家事室などとつなげることで、生活の流れに沿った自然な動線をつくることができます。窓のない部屋は通気が悪くなりがちですが、出入口を2カ所設けることで風の通り道ができ、湿気対策にもつながります。


・照明、コンセント、扉も忘れずに

クローゼット内は暗くなりやすいため、人感センサー付きライトやダウンライトを設置しましょう。また、湿気や熱がこもるとイヤな臭いが発生することもあるため、小窓や換気扇を設けると快適さが保てます。アイロンや除湿機を使う場合は、内部にコンセントを用意しておくと便利です。扉は、開放感を重視するならアーチ開口、来客時に隠したい場合は引き戸・折れ戸が好適です。

》ウォークインクローゼットで失敗しないためにチェックすべきポイントとは?




■そのリフォーム、DIYで大丈夫?プロに任せるべき理由



押入れのクローゼット化は、一見すると簡単そうに見えても、実際には構造や湿気、荷重などの専門知識が欠かせません。特にウォークインクローゼットのように人が出入りする空間にする場合、床や壁の補強、電気配線といった安全面の施工が重要です。


DIYでできること・できないこと、そしてプロに任せるべき理由を整理してみましょう。



・DIYでできること・できないこと

中棚の撤去やカーテンの取り付け程度であればDIYでも可能ですが、WIC化には床や壁の補強、電気配線、断熱工事が必要です。これらは建築構造や電気の知識が不可欠で、素人が施工するには危険が伴います。「押入れくらいの小さなリフォームでは、工務店に頼みづらい」と感じる方もいるかもしれません。


しかし、地域に根ざした大工型の工務店であれば、こうした小規模なリフォームにも丁寧に対応してくれます。現場の職人が直接施工するため、無駄な中間コストもかからず、仕上がりや対応の柔軟さにも定評があります。暮らしの中の「ちょっと不便」を相談できる身近な存在として、まずは気軽に問い合わせてみましょう。



・プロ(工務店)に任せる最大のメリット

工務店に依頼することで、建物の構造を理解したうえでの補強や湿気対策が行えます。また、収納するモノや部屋全体の雰囲気に合わせた提案が可能。長年安心して使える収納空間を実現できるのは、プロならではの技術力です。大切な衣類を守り、快適な住まいをつくるためには、信頼できる施工会社への相談が安心です。




■まとめ


押入れをウォークインクローゼットにリフォームすることで、暮らしの快適さと収納効率を大きく高めることができます。和室中心だった時代の押入れは、現代の「吊るす収納」には向かない構造が多く、そのままでは使いづらさを感じやすいもの。床の補強や湿気対策など、見えない部分をしっかり整えることで、安全で長持ちする収納空間が実現します。


まずは中棚を撤去してハンガーパイプを取り付けるなど、手軽なクローゼット化から始めるのも一つの方法です。そのうえで、家族構成や衣類の量に合わせて、より快適なウォークインクローゼット化へ発展させることで、暮らし全体の動線や使いやすさが格段にアップします。


特にファミリーで共有する場合は、ゾーニングや通気計画を意識した設計がポイント。

安全性や仕上がりを重視するなら、経験豊富な工務店に相談しながら、理想のスタイルを具体化していくのがおすすめです。


信頼できるプロに依頼すれば、見た目だけでなく構造や湿気対策まで配慮した、長く快適に使える収納空間が手に入ります。




■世田谷区での押入れリフォームや収納リフォームは、地域密着の川津工務店にお任せください!



東京都世田谷区を拠点とする川津工務店は、設計から施工まで自社で一貫して行う地域密着型の工務店です。


腕利き大工が活躍する大工型の工務店で、押入れのクローゼット化やウォークインクローゼットの造作をはじめ、間取り変更や断熱改修など、住まいの性能向上リフォームにも幅広く対応しています。


「押入れをもっと使いやすくしたい」「暮らしに合った収納をつくりたい」といったご相談もお任せください。構造を熟知した大工が、床下や壁の内部まで確かめながら、安全で長く使える収納空間を実現します。


地域に根ざした工務店だからこそ、ちょっとした修繕や小規模リフォームにも柔軟に対応できるのが、私たちの強み。大がかりなリノベーションでなくても、日々の暮らしがぐっと快適になるご提案をいたします。


リフォームとは呼べないほどの小さなお悩みでも解決するのが、川津工務店のモットーです。

「住まいの萬屋(よろずや)」として、お客様一人ひとりの暮らしに寄り添い、理想の住まいづくりをお手伝いいたします。まずはお気軽にお問い合わせください。



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