皆さん、こんにちは。
東京都世田谷区を拠点として、注文住宅・新築工事やリフォーム・リノベーション工事を手掛ける川津工務店株式会社です。
「なんだかLDKが手狭で暗く感じるようになってきた。となりの部屋とつなげて、明るく広いLDKにできないだろうか」
こんなご相談をよくいただきますが、となりの部屋とつなげるには、壁を抜く必要があります。
「壁を撤去するって危ないのでは?」「費用はどのくらい?」という不安もつきものですよね。
結論から言うと、「どの壁をどれくらい開けるか」ということを正しく見極めれば、安全性とデザイン性の両立は十分可能です。
今回は、撤去できる壁/できない壁の見極め方、費用の目安やメリット・デメリット、事前チェックのコツを解説していきます。
■リフォームで撤去できる壁・できない壁の違いとは?

まずは撤去できる壁とできない壁の違いについて紹介します。
・撤去できる壁
建物を支える役割がなく、単に部屋と部屋の間を区切る「内壁(間仕切り壁)」の場合、石膏ボードや合板を下地にした軽めのつくりで、撤去しても大丈夫なケースが多いです。
もちろん例外もあります。下地の中に筋交い(すじかい)や構造用合板などが入っていると、実質的には耐力要素になっていることも。見た目だけで判断せず、図面と現地調査で確認するとよいでしょう。
・撤去できない壁
建物が受ける地震・風に対抗する構造壁(耐力壁)は、原則的に撤去できません。木造の筋交い壁や、構造用合板で固めた壁、マンションの壁式(壁で支える)タイプに見られるコンクリートの壁なども同様です。バランスよく配置されていること自体が家の強さに直結するので、安易に減らすと耐震性が下がってしまいます。
また木造でも2×4(ツーバイフォー)やハウスメーカーの独自の工法で建てられている場合も、壁が構造壁であることが多く、壁を撤去しにくい傾向があります。
・構造壁の見分け方
まずは木造(在来工法、2×4)なのか、RC造(ラーメン構造/壁式構造)なのかといった構造のタイプを把握することで、どこまで開口をつくれるか判断します。
さらに平面詳細図や構造図で、筋交いの位置や構造用合板などの有無を確認した上で、候補となる壁の役割を把握します。
必要に応じて、下地探知機やレーダーなどによる非破壊探査を行い、必要があれば点検口から内部を確認することもあります。こうした手順を踏むことで、どこまで開口をつくることができるか、寸法や補強の必要性を具体的に判断できます。
・撤去できない内壁も存在する
一見ただの間仕切り壁のように見えても、実はPS(配管スペース)やダクト・電気配線が集中していたり、耐火区画の一部を形成していたりする場合もあります。
そうなると、位置を変えにくい、あるいは触れないということも。特にマンションは管理規約や工事申請のルールがあるため、注意が必要です。
■壁ぶち抜きリフォームの費用相場

では壁ぶち抜きリフォームの費用相場は、どのくらいのものでしょう?
※工事費は開口の大きさ・仕上げの復旧範囲・設備の移設の有無で変わってきます。あくまで一般的な目安としてご覧ください。
間仕切り壁の撤去のみ:〜10万円ほど
電気工事あり(配線の移設等):+10万円前後
引き戸を新設:30〜45万円
和室→洋室リフォーム(6〜8畳):50〜100万円程度
居室全体の内装一式:150万円〜
ポイントは、同じ壁の撤去でも、床・天井・巾木・クロスの復旧や、下地の補修の有無で金額は動くということ。さらに給排水・空調ダクトが絡むと工事内容が増えて費用もアップします。
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■壁をぶち抜くリフォームのメリット・デメリット

では、壁を撤去するリフォームのメリットとデメリットを見ていきましょう。
・壁を撤去するリフォームのメリット
壁を取り払って部屋同士がつながると、視線が抜けて、実際の床面積以上の広さを感じられます。窓からの光や風も奥まで届きやすくなり、照明や空調に頼らずとも、明るく快適な空間につくり変えられるのも、メリットの一つです。
また空間がひと続きになることで温度ムラが抑えられ、冬のひんやり感や夏の蒸し蒸しした不快感がやわらぐ期待も。そして動線的な恩恵も大きく、広々とした空間で回遊できる動線が生まれると、家事動線の効率がよくなるレイアウトもつくれます。
・壁を撤去するリフォームのデメリット
大前提として、耐震性への配慮が欠かせません。
もし撤去したい壁が構造を担っているのなら、補強の追加や開口サイズそのものの見直しが必要です。
また、キッチンも含めて広々としたワンルームにする場合は、調理中の音やニオイが広がりやすくなるため、換気計画や建具の使い方で対策を講じるとよいでしょう。
さらに、実際に壁を撤去する過程で、想定外の配線や配管が見つかることもあるため、見積もり段階で予備費を確保しておくと安心です。
■壁ぶち抜きリフォームの前に確認すべきポイント

壁ぶち抜きリフォームで失敗しないためにも、事前に確認すべきポイントをおさえておきましょう。
・リフォーム後の「生活動線」を具体的にイメージする
まずは暮らし方を先に決めておきましょう。
どこにダイニングテーブルを置き、配膳や片付けの動線を想像した上で、ソファ前の通り道やワークスペース(あるいはキッズスペース)などの位置関係を整理します。
またコンセントもあなどれないポイントの一つ。延長コードに頼らなくて済むように、コンセントと照明スイッチの位置も動線に沿って計画しておくと、空間をスッキリ保てます。おすすめは、床にテープを貼って、壁のない新しい空間のラインを描き、家具を仮置きするなどして実寸で体感すること。通路幅はトレーを持った状態ですっと通れる幅を目安に考えると、快適さが具体的に見えてきます。
・マンションは管理規約を確認
マンションは専有部であっても、躯体(柱・梁・床スラブ・外周壁=耐力壁)は区分所有法上の共用部分に当たるため、原則として壁を取り外すなど手を加えることはできません。
壁式構造の住戸は、撤去できるのは、軽量間仕切りやふかし壁など、躯体ではない部分に限られます。そのため、管理組合への事前相談と、図面・現地調査で、躯体か/非躯体かを確認してから計画することが必要です。
・配線や配管の確認
コンセントのある壁には、基本的に配線が通っています。表から見えなくても、ユニットバスやキッチン、トイレの近くの壁には配管が走っていることも少なくありません。
必要に応じて探査機器で内部のおおよその見当を付けたり、最小限の開口で中身を確認します。
どこまで移設するかを早い段階で判断できれば、見積もりや設計のブレが小さくなります。
■まとめ

撤去できるのは非構造の間仕切り壁が基本です。ただし中に筋交い・面材・配管が潜む例もあるため、図面+現地調査でチェックすることが必要です。
壁を撤去するリフォームのメリットは、開放感・採光・通風・家事動線の改善などが挙げられます。デメリットは耐震・音やニオイ・想定外費用のリスクが考えられます。補強や建具・換気計画、予備費を確保しておくことをおすすめします。
事前チェックは、①生活動線の具体化 ②(マンションは)管理規約と構造形式 ③配線・配管の有無をしておくとよいでしょう。床にテープで仮取りをしてみると、暮らしのサイズが実感できます。
壁のぶち抜きリフォームは、その壁が構造を担っているかを見極めるのが重要です。住宅の内部構造に精通している、地域の大工型工務店に依頼すると安心です。
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