建売住宅はやめたほうがいいって本当? 注文住宅との比較でわかるメリット・デメリット  


皆さん、こんにちは。東京都世田谷区を拠点に、リフォーム・リノベーション工事や新築工事を手掛けている川津工務店株式会社です。


戸建住宅を購入する時は、大きく分けて「建売住宅」と「注文住宅」という選択肢があります。どちらもメリットとデメリットがありますが、一般的には「家を買うならやっぱり注文住宅」という考えの方が多いと思われます。


一方、建売住宅については「やめた方がいい」という意見が少なくありません。実際のところはどうなのでしょうか? ここでは、建売住宅と注文住宅の違いや、「建売住宅はやめた方がいい」といわれる理由について解説します。




■建売住宅と注文住宅の違いとそれぞれの特徴



建売住宅と注文住宅は、どちらも戸建住宅ではありますが、いろいろな違いがあります。まずは、この2つの違いとそれぞれの特徴を確認しておきましょう。



・建売住宅とは?

建売住宅とは、完成済みの建物と土地をセットで販売する戸建住宅のことです。着工前~建築中に購入できる場合もありますが、いずれにしても購入者は設計やデザインに関与しません。すでに完成した家を購入するという点では、分譲マンションに近い性質があります。


メリットは、完成していればすぐに入居でき、新生活をスタートできることです。また、現物を見てから購入できるため、入居後の生活をイメージしやすく、自分に合った家を手軽に選択できます。さらに、同じ地域に同じような家をまとめて建て、材料費や工事費を抑えているため、同等ランクの注文住宅に比べて安価です。



・注文住宅とは?

注文住宅とは、購入者からの発注を受けて、1から建築するタイプの戸建住宅です。土地は購入者がもともと持っている土地を使うか、新たに購入する必要があります。オーダーメイドの住宅と考えればいいでしょう。


メリットは、設計段階から購入者の希望を反映させられるため、非常に自由度の高い家作りができることです。また、家が作られる過程を自分の目でチェックできるので、完成後には見えなくなる部分まで確認でき、安心感があります。一方、こだわった分だけ費用や打ち合わせの手間がかかり、入居までの時間も長くなります。




■建売住宅はやめた方がいいといわれる理由



上記の特徴を見てもわかるように、建売住宅にもメリットはあります。それでも「建売住宅はやめた方がいい」といわれるのはなぜなのでしょうか? 主な理由としては、以下のものが挙げられます。



・間取りや性能にこだわれない

建売住宅は完成済みの住宅を購入するので、購入者は原則として間取りや設備を自由に選べません。そのため、自分の理想を反映させにくく、間取りや性能にこだわった家作りが難しいのが最大のデメリットです。


間取りや設備の性能は、生活の快適さを大きく左右します。たとえば、家事動線に問題があると、家事をスムーズに行うことができず、日々ストレスを感じるでしょう。内見時には素敵な家だと思えても、実際に生活するうちに不満が出てくるケースは珍しくありません。


もちろん、後でリフォームすることは可能ですが、当然ながらお金がかかり、価格が比較的安いという建売住宅のメリットが失われてしまいます。せっかくの新築一戸建てなのに、思い描いていた「夢のマイホーム」にならない……ということで、「建売住宅はやめた方がいい」といわれてしまうわけです。



・似たような外観の家が多い

建売住宅の多くは規格品で、外観はあまり個性的ではなく、「どこかで見たことがあるような家」になりがちです。それに加え、同じ地域に同じような家をまとめて建設するという性質上、外観が似通った家が周囲にいくつもできることになります。個性を出すのが難しいのはもちろん、人によっては安っぽく見えるかもしれません。



・立地条件が悪い場合がある

建売住宅は家と土地をセットで購入しますが、居住希望地に理想的な建売住宅があるとは限りません。そのため、住宅の間取りや性能を重視して立地で妥協すると、「日当たりが悪い」「治安がよくない」「学校が遠い」「大きな道路が近くにあってうるさい」といったトラブルが生じることがあります。


住宅自体は後でリフォームすることも可能ですが、日当たりや周辺環境といった立地条件は、基本的に変えられません。かといって、立地を重視するあまり住宅で妥協すると、生活の質が落ちてしまう可能性があります。この「家と土地のバランス取りの難しさ」も、建売住宅はやめた方がいいといわれる理由の1つです。



・施工中の様子を確認できない

いわゆる欠陥住宅において、致命的な欠陥の多くは完成後に見えなくなる部分に潜んでいます。つまり、トラブルを避けるためには建築中の様子の確認が重要なのですが、建売住宅ではそれができません。完成した家を購入する以上、購入者は建築中の様子を見ることができないからです。


当然ながら、購入者は「問題なく工事が進んだのか?」「手抜き工事や施工ミスはなかったのか?」といった点を、自分の目で見て確認できないまま入居することになります。もちろん大部分の建売住宅はしっかり作られていますが、「ハズレ」を引きかねないという不安が「やめた方がいい」という評価につながっています。




■建売住宅をやめた方がいいのはこんな人!



「建売住宅はやめた方がいい」という意見には、一定の説得力があります。ただ、人によっては建売住宅でも十分満足できるのも確かです。重要なのは、自分に合っているのが建売住宅なのか注文住宅なのかを、よく考えて選ぶことだといえます。以下のような方は建売住宅よりも注文住宅向きなので、家を建てる前にチェックしておきましょう。



・自分の思い通りの家を建てたい人

最も建売住宅を避けるべきなのは、デザインや間取りに自分の理想を反映させ、思い通りの家を建てたい人です。建売住宅は購入者が設計・デザインに関与できないため、家作りに自分の意見を反映させることができません。もちろん建売住宅でもいい家はあるのですが、あくまでも「理想に近い家を選ぶ」ことしかできないのです。


また、建売住宅は既製品を売るという性質上、万人受けする無難なデザインが多い傾向にあります。似たような外観や間取りの家が多いことも手伝い、どうしても個性を出しにくいのが実情です。


そのため、「こうしたい」という具体的な希望がたくさんある方ほど、建売住宅には向いていません。デザインにこだわりたい方、唯一無二の家を作りたい方、理想の間取りがある方、特定の設備や建材を使いたい方、高性能な住宅にしたい方などは、注文住宅が適しているでしょう。



・時間と資金に余裕がある人

建売住宅は完成していればすぐに入居でき、価格も比較的リーズナブルというメリットがあります。逆にいうと、時間や資金に余裕がある方にとっては、建売住宅はメリットが薄いということです。そのような方は、土地選びや施工業者との打ち合わせに十分な時間をかけ、自分の理想を詰め込んだ注文住宅を建てる方がいいでしょう。


一方、「資金にはそれほど余裕がないが、それでも自分の理想を反映させたい」という方も、建売住宅より注文住宅が適しています。注文住宅なら、こだわりたい部分には徹底してお金をかけ、そうでない部分はグレードを落とすなどしてコストカットを図るという、メリハリの利いた家作りが可能だからです。


たとえば、「キッチンは最高級グレードのものに。お風呂場や洗面所は標準でいい」「デザインはシンプルでOK。その代わり断熱性や耐震性を最高にする」といった、自由なスタイルで家をデザインできます。満足度の高い家作りをしたい時は、予算の金額にかかわらず、注文住宅を検討するのがおすすめです。




■まとめ



建売住宅は、大量生産される既製品であるがゆえに、ローコストやスピード入居可能といったメリットを備えています。一方、自分の理想を反映させた家がほしい方には適していません。


暮らしやすさや個性を重視した「こだわりの家作り」をしてみたい方には、やはり注文住宅がおすすめです。まずは専門業者に相談し、自分にとってどのような家が理想なのか、考えをまとめてみてはいかがでしょうか。


川津工務店株式会社は、お客様に寄り添う地域密着型の会社です。常にお客様のご要望を1番に考え、設計から提案、施工、アフターフォローまで一貫して手掛けております。


新築工事はもちろん、住まいのさまざまな不具合の改善や、ライフスタイルに合わせたリフォーム・建て替えなど、どんな小さなご相談でも承ります。地域に根ざした「住まいの萬屋」として、お客様の理想の家作りに貢献いたしますので、お困りごとは何でもご相談ください。



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